第15章 VS魚人
「……だがおれも知っての通り気のいい男だ!若い女を監禁などしたくねぇ。お前にはできれば望んで測量士を続けてほしいもんだ。……おれはこれからここにいるお前以外の人間を全員ブチ殺すことになる訳だが…お前がもしまた“アーロン一味”に快く戻り、幹部として海図を描くというのならそこにいるココヤシ村の連中だけは助けてやってもいい…!!まぁ…こいつらはダメだがな。暴れすぎた。要はどっちにつくかだ…今の内におれについて村人と共に助かるか、この貧弱どもについてみんなでおれと戦ってみるか………!!!……もっとも頼りのこいつらがこのザマじゃあ惨劇は目に見えてるがな…!!ナミ…!!!お前はおれの仲間か?それともこいつらの仲間か…?」
最悪の取引をしやがって…どさくさに紛れて汚え足でサンジを蹴るんじゃねぇよ!ナミは帽子を持ってふるえてる。
「…ナミ、大丈夫……私達に任せて…信じて…」
「………なまえ。」
ナミの肩にソッと手を置いて笑顔を向けた。私が暗い顔をしてたら、ナミも信じられるものも信じられなくなる。それに、今は二人とも倒れてるけど、まだまだ戦えるはず。それに、ルフィがいないことから多分これからアーロンと一対一で戦ってくれるはずだから。
「……うん………ごめんみんな!!!私と一緒に、死んで!!!」
「「「「「「「ぃよしきたぁ!!!!」」」」」」」
村の人たちは胸を張ってそう返した。覚悟が決まってるんだ。そりゃそうか、ここに来た時点でもう覚悟は決まってるはず。
「ありがとう、ナミ。」
「…え、なまえ!?」
アーロンパークへ1歩踏み出した。ナミがビックリして私を呼んだが、ごめん。私もこいつらの仲間で、戦わなくちゃいけないから。
「はじめましてアーロン。」
「…てめぇは誰だ。」
「私もそこに転がってるやつらの仲間なの。ルフィはどこ?」
「お前も貧弱なやつらの仲間か…シャハハハハハハハ!!この状況を見て名乗り出るとはバカなやつだ!!あのゴムなら今頃死んでるだろう…海の底でな!!」
サンジを見ると…サンジは大丈夫だ、と微笑んだ。どうやらルフィは無事のようだ。ルフィが来るまでの間、私が時間稼ぎしないと。