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異世界人の冒険

第1章 トリップのはじまり


みなさんこんにちは。私、みょうじなまえは絶賛サバイバル中です。目の前は海、後ろは鬱蒼とした森。持ち物はスマホ、ハンカチ、ティッシュ、充電器にサイフ(中身は2000円)。もうこの時点で詰みゲー…何故こんなことになったのか…

2時間前…

授業が終わって家への帰り道、ワンピースの新刊が発売されたというお母さんからのLI○Eで書楽へ行き、買ってきたその夜。新刊を読み、今日はいい夢見れそうだといつものように布団に入る。最初の方は記憶があった。確かにあった。だってルフィと喋った記憶あるし。え?いや本当だって!…で、夢の中にいたはずなのに、だんだん夢が聡明になってきて…飲み込まれた。とりあえず、気がついたらここにいたのだ。…ということは、ここは夢の中なんじゃないかと思うじゃん。その辺にあった動物を煽って、頭突きをもらった。めっちゃ痛かったので、これは夢じゃないと。今ここ。
…はぁ、ここにいても何もできないし、最悪餓死する。この島、無人島だったらアウトだけど、人里あったりしないかなぁ…と少し期待してみたり。歩きながら考える。今普通に島っていったけど、本当にここ島なんだろうか。日本も島国だと言う屁理屈は置いといて、おかしくない?ここが夢じゃないんなら、何故私は外にいる?てか、知らない島にいる?

本当にどこだよここぉーーーー!!!!?

私の叫びも虚しく森に吸収されていく。悲しいかな、誰もいないみたい。島の反対側まで来てしまったみたいだ。海が見えてくる。え、マジで、これ死亡フラグ?彼氏も結婚も何もしてないのに死ぬなんてやだぁ!!!森をかき分けて本日二度目の海岸へ出る。やっぱり無限な海が広がっている…………いやまて、なんか海の上に船が見える……あれは…一見普通の漁船か何かに見えるが、よく見ると漁船にしては小さいし、なんか船に黒い帆があり、さらに一番てっぺんには黒いドクロが描かれたマークがある。…ん?この旗みたことある。ドクロに3本の傷…本当にここは夢の世界じゃなくて…現実だとしても、この旗を忘れるわけがない。“赤髪のシャンクス”の海賊旗だ…そんなのありえない、だって…だって私じゃあ、ワンピースの世界へトリップしたことになる。

「お嬢ちゃん、こんなところでどうした?」

「えっ」
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