第2章 もう1人の…
『赤司君は部活何に入るの?』
「バスケ部だよ。明石さんは?」
『あたしは帰宅部!バスケ部かぁ、友達の桃ちゃんも入るんだって!マネージャーに』
「同じクラスの桃井さんか。明石さんも入ればいいのに」
『あたしはパス。帰ったらやりたい事いっぱいあるし』
「何か聞いてもいいかい?」
『ネットサーフィン!』
「…そうか」
赤司君は苦笑いをした。何か変な事言ったかな。そのまま特に何かを話す事も無く、部活動紹介が始まった。
運動が苦手でもないけど得意でもないあたしは、運動部に入るつもりはない。文化部も特にやりたい事もないし。やっぱ家でパソコンいじってた方が楽しい。
生徒「それでは最後にバスケ部の紹介です!バスケ部主将、虹村君!お願いします!」
チラリと赤司君を見てみれば、真剣にステージを見ていた。まぁ自分が入りたい部活だもんね。
…けど赤司君ってバスケするには少し小さい気もするけど。
なんて失礼な事を思いながら視線をステージに戻した。するとそこに立っていたのは、今日道案内をしてくれたあの先輩だった。
『あ、あの先輩…』
「虹村さんを知っているのか?」
『いや、知ってるっていうより今日少し助けてもらって…』
「そうか」
なんだよ、興味ないのか。虹村先輩、って言ったっけ。そんなに有名なのかな。確かにかっこいいけど。
虹村先輩の紹介文で、帝光中のバスケ部は全国常連の超強豪校らしい。そんな強豪校で小さい赤司君はやっていけるのだろうか。
「…さっきから失礼な事考えてないか」
『いえ全く』
…エスパーなのか、赤司君は。