第5章 標的01「幼い覚悟と出逢いと別れ」
「やはり君は彼の写し身であるけれど内から溢れる魂の優しさは君自身だ。
君をボスとして着くとされる彼らも君と再び出逢えば分かるさ。
君が本当に大空の様な心を持った女の子だって」
「……真さん」
私は瞳を揺らす。
真は私の頭を撫でながら言う。
「今まで辛かっただろうね……僕で良ければ君の安らぎの場所になりたいな」
「……っ」
私は真の胸に飛び込むとその胸中で静かに泣いた。
泣き止んだ私は微笑みながら言う。
「…ありがとうございます真さん」
真は言った。
「良かった。君の本来の笑顔が見れた」
「ッ!? ……っ///」
私は驚愕すると顔を真っ赤にして俯く。
ふとドアの奥に人影が居て、私がジーッと見ていると真が気付いて言う。
「あぁ…起きたんだね。お出で、彼女はお前たちと友達になりたいんだって」
「え!?」
私は驚愕すると真を見る。
真はウィンクした。
ドアを開けて入って来たのは炎真と妹の真美。
私は2人の前に移動すると言う。
「初めまして、私は彩花って言います。よろしくね♪」
手を差し出すと炎真と真美は笑って握手してくれた。
真のおかげか2人は日本語が上手かった。字も書ける事も更に驚く。
奥さんはとっても優しい人だった。
この家族を奴が壊そうとしていると考えると嫌気が差すし腹が立つ……絶対守ってみせるこの体に流れる貴方の血がそれを奮い立たせてくれてるのだから…
私は決意を胸に古里夫妻に作戦を説明する。
そして最悪のケースも2人に話すと驚愕して居たが何故か納得した表情をしていた。
2人は私にある願い事を託す。