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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第5章 標的01「幼い覚悟と出逢いと別れ」


「ッチ! カスが……仕方ねぇからなってやるよ」

「ッ! ありがとう! ザン兄!」

ガバッと私は嬉しくてザンザスに抱きつくとスリスリした。

「……っ///」

プシュー…、「っえ!?」

ザンザスは頭から湯気を出して気絶している。

「嘘!? ザン兄!? しっかりして!!」

心配して呼び掛ける彼女にザンザスは思った。

(コイツは超が付く天然可愛いさは一級物だな…カスが…。コイツはオレ様でも手に余るぞ)

ザンザスは内心で呟く。

9世も同様に撃沈している。

守護者たちが戻って来たら2人してソファーに寝そべっていたのを見て驚いていた。



次の日、私は転入したザンザスが居る学校でスクアーロとベルフェゴールにルッスーリアと出逢えた。

スクはザン兄と同い年でベルは2人の後輩に当たる。ルッスは先輩だった事に意外と驚いた。

スクはこの時から声が煩かったんだなぁ…。ベルは相も変わらずに王子気取りだったなぁ…。ルッスはこの頃からオネェだったなんて…

因みにみんなはもうヴァリアーと言う組織を立ち上げていた。



そんなある日、私は9世に頼んである人の事を調べてもらってその場所に向かい、お店の前に来ると中に入る。

そこには骨董品の数々が展示された一種の小さな美術館だった。

「うわぁ〜…ミニチュアな美術館なんて初めて観た…すごいなぁ〜♪」

『ん? これはまた可愛いお客様だね』

「!」

私は振り返っる。

そこにはツナが行く末で出逢う男の子に似た表情をした男性が居た。

私は話す。

『すみません。勝手にお邪魔してしまって』
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