第13章 標的09「食い逃げと保育係 来る!!」
「初めましてランボ、俺が雷太津知。斗真とは友達なんだ。君の事は知ってるから仲良くしてくれたら嬉しいな」
ふと津知は数匹の雷光虫をランボの側に飛ばせる。
ランボは瞳を煌めかせながら言う。
「キラキラだもんね!」
私は言った。
「それは珍しい虫さんなんだよ? ランボなら気に入ると思う」
ランボは虫に手を出すと一匹の雷光虫が止まる。
ビリッ、「ッ!? なんかビリッと来た!?」
驚くランボに津知は話す。
「雷光虫は体内に電気を溜める性質があってね。それがランボの肌に触れた事によって感じたんだ」
「らいこーちーうすごいんだもんね!!」
笑顔で言うランボに虫たちは彼の頭に止まった。
津知はそれを見て言う。
「虫たちもランボが気に入ったみたいだね」
ランボはおおはしゃぎしている。
リボーンは言った。
「ツナ代わりの保育係は雷太で決まりだな」
オレは斗真に駆け寄ると言った。
「斗真、大丈夫?」
心配するツナに私は言った。
「大丈夫…ちょっと受け身を失敗しただけだからさ……ツナはこのまま隼人とたちと帰りなよ」
立ち上がった私に楓が肩を貸しながら言った。
「送ります」
「…ごめん」
謝る私に楓はツナを見て言った。
「では綱吉君、みんなまた明日」
楓は斗真を連れて中庭を後にして別の場所へ向かう。
丁度、授業が終わったのか学生たちが出て来た。その中の一人が楓に気付くと駆け寄ってきた。
「楓さん、どうしたの? 貴方から呼び出しが来るなんて」
楓は言った。
「和、力を貸してくれ……ボスが怪我をしたんだ」
「ッ!?」
和は驚愕し、頷く。