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三十路教師と女子高生。

第1章 序章



「今日のホームルームはこれで終わりだ。
明日も遅刻すんなよ。」


授業終了後のホームルーム。
明日の授業や持ち物など必要な連絡をしておしまい。
生徒達は散り散りに散っていく。

そんな中、俺は戸締りをするふりをして一番後ろの席に座る女生徒に近づいた。

「なあ、橘。今日、会議で遅くなるから飯作っといてくれたら嬉しい。」

「ん。わかった。先生、何食べたい?」

「んー…カレーで。」

「せんせ…それ昨日も食べた。じゃあ好きに作って待ってる。」

「了解。じゃあな。」

ぽんぽんと頭をなでれば女生徒…橘立夏はふにゃりと笑う。


なぜ俺が女子高生とこんな話をしているかって…?

それは数ヶ月前に遡る。

少し…いや、かなり長えけど
聞いてくれるか?

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