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貴方が傍に居たら

第1章 プロローグ


前の大学で習ってた事もあり1限目もなんなく終えることが出来た。
私は2限目は無かったがトレイシーは作業がある科目を取ってあるため私は1人で図書室で時間を潰すことにした。

(嘘でしょ...図書室のはずなのに大きすぎる)

驚くことに図書館並の規模の図書室だった。
特に何か読みたいわけでも無いので図書室の中を回ってみることにする。

(あ、あれ昔読んでて好きな本!納棺物語って奴)

亡くなった人の過去が見えるという納棺師が様々な人間を納棺する度に過去を知る物語。人物別の物語集という感じ。

(結構高い場所にあるな...読みたいんだけど...)


『これ読みたいの?』

「は、はい。取って頂けますか?」

『はい。この本好きなの?』

「はい!小さい頃に読んで亡くなった人物それぞれの背景がしっかりとしていて好きなんです。」

『そうなんだ。僕も好きだよ。』

そう言って答えてくれるのは綺麗な顔立ちで睫毛が長く身長もスラッとしている男の人で思わず見とれてしまう。

『君の名前は?』

「私はツキ愛染って言います、貴方は?』

『僕はイソップ・カール。ツキ宜しくね。』

(イソップ・カール...あ、ANEW組の...。)


〈イソップ先輩ー!!今日もカッコイイです!!〉

突然後ろから声をかけてきたのはファンクラブの子達だった。

『......ありがとう。じゃあ。』


とファンクラブを避けるようにイソップさんは離れてく。
さっき話した態度とは全然違う態度。

(あまりファンクラブの子達が好きじゃないのかな?)

そう疑問を抱きつつも私も次の授業に向かう。


『こっちこっち!!』

「トレイシー!お疲れ様!」

『やっぱ機械を使うのは楽しいな!愛染と一緒に機械作りたい!』

「明日の2限目の作業は一緒だよ。」

『よっしゃ!とりあえず今日は3限目までだし終わったら寄り道して帰ろう』

3限目も終わりトレイシーとカフェにやってきた。

『そう言えば愛染は何かサークルとか入らないのか?』

「何のサークルがあるか分からないんだよね。」

『まあ僕も全部知ってるわけじゃないから、知ってるような人に全部聞くのがいいかもね。』

「理事長に聞いてみようかな!」

『それが1番早いな笑 理事長と叔父さんが確か古い仲だったよね。』
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