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貴方が傍に居たら

第1章 プロローグ


田舎の大学から都会の大学に転入で通うことになった私、ツキ愛染は不安と期待の中、一人暮らしをする予定のアパートにやってきた。

小さい頃に両親は事故で亡くなり親戚のバルク叔父さんに引き取られて今に至る。バルク叔父さんは機械を扱う仕事でかなり優秀な人材らしく生活には不自由しなかった。

大学もバルク叔父さんの親友が大学の理事長という事もあり特別推薦で受かったのだ。

アパートで荷造りを終わらせたら理事長に挨拶しに行くようにバルク叔父さんから言われてたので、私はラフな格好ではあるものの清潔感のある服装でアパートを後にした。


「結構大きな大学...!!」


大学を直で見たのはこの時が初めてで、予想よりも大きい規模に私は思わず驚いてしまった。

私が通うのは【荘園大学】で名前からしてお金持ちが通ってそうな大学。

まだ休みであるからか校門が開いていないため、とりあえずインターホンを押して人を呼ぶことにした。

すると綺麗な声をした女性が返事をし迎えに来てくれたのだ。

その人の名前は美智子さんで、この荘園大学の事務長らしい。
綺麗な長い黒髪、色白な肌に良く似合う大きな目に長い睫毛。
美とはまさに彼女の事を言うのではないか?

美智子さんに理事長はどんな方なのか聞いてみると


『理事長はね、んー。一言で言うと読めない人ね~』

「歳とかお幾つくらいなんでしょうか?バルク叔父さんと同じくらいなのかな...」

『バルクさんのことは知ってるけど、バルクさんよりは理事長のが若いわよ!!!確か理事長は40代前半かしらね。』


40代の理事長というのは世間一般で見たら若いのかは分からないが荘園学校を設立するくらいの人だから相当頭が良い方なのだろう。

美智子さんに案内され理事長室に来たものの、まだ理事長がいない。
少し待っている間に部屋の中を見渡してみたが写真だらけ。

理事長の趣味は写真と言っているようなものだ。
じっくり見ているとある点に気付いた。
男性の後ろ姿の写真が多い。
理事長の兄弟なのかな?という疑問を抱きつつ、その写真の男性が正面を向いてる写真を探していたところだった。
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