第1章 プロローグ
「す、すみませんありがとうございます。」
『とりあえず医療室まで連れてく。文句は受け付けない。』
「だ、大丈夫ですっ!」
『まだ息も荒い。過呼吸になるかもしれないし。それに震えててまともに歩けもしないだろう。』
「それは...!!」
『文句は聞かない、分かったな?』
男性は私を軽々と抱き上げ医療室までつれてく。
(は、恥ずかしい~!周りに人が居ないのが幸い!)
『名乗り遅れた。俺は中国語講師のシャビアンだ。』
中国語の授業は取っていないから会うことは無いだろうけど、抱き上げたシャビアンさんの腕の温もりが心地いい。
ぶっきらぼうだが声をかけて心配してくれたからには優しい人なのだろう。
『着いたぞ。ファンウジン、こいつを少し休ませてやってくれ。』
『おやおや、その子は?』
「ツキ愛染です!シャビアン先生!もう大丈夫なので下ろしてください!」
『ああ、悪かった。忘れてた。』
シャビアン先生に下ろしてもらい、シャビアン先生がファンウジンと呼ぶ男性に目を向ける。この方は医療室の先生なのだろうか。
とても優しい雰囲気に美しい顔立ち、女性にも見える男性だ。
シャビアン先生との掛け合いを見てこの2人は真逆な性格なのだと分かる。
『ツキさん。もう大丈夫?無理しないで今日は帰りなさい。』
「は、はい!ファンウジン先生ありがとうございます。』
『俺には!?』
「あ、シャビアン先生もありがとうございます。」
『俺はおまけかよ~。まあ気をつけて帰れよ。』
2人とわかれ取り敢えず今日は帰ることにした。
トレイシーにメールして今日回ったサークルについて話した。
寝る頃にトレイシーから返信が来てANEW組が入ってるサークルを入手したと共に情報が添付されてた。
別にANEW組が好きってわけじゃないがトレイシーはからかいたいのかやたら推してくるから困る。
トレイシーは嫌いじゃないけど。
イソップ先輩=図書サークル
ナワーブ先輩=サバゲーサークル
イライ先輩=風紀サークル(生徒会)
ウィリアム先輩=スポーツサークル
あと何故かノートン君とモートン君のサークルも
ノートン君=鉱物研究サークル
モートン君=サーカス団研究サークル
それぞれ確かにっていうサークルに所属していた。