第12章 「有効期限」
週の半ばにリヴァイはもう一度
ノビルとセイヨウカラシナの
パスタを作ってくれた。
昼間のうちにノビルを
採りに行ってくれたらしい。
こればかりはさやかが一緒に
行っても上手く掘れるとは思えないので
一人で狩りに出かけてずるい、
などとは思わない。
むしろさやかが気に入ったからと
採りに行ってくれたことが嬉しかったり......
「この春はこれで終わりだな」
『え、何で?』
「この辺は割と多いが、野放図に
採り尽くす訳にもいかねえだろ。
ノビルは生長に時間もかかる。
少なくなってきた植物は
採り方考えねえと乱獲になるしな。
田舎の方に行けばまだ珍しくはねえが、
この辺そこまで田舎じゃねえからな。」
『そっかー』