「新テニ×マヨイガ」理想のペア、マイマイと納鳴村脱出!!
第1章 理想のペア、マイマイと納鳴村脱出!!
「あなたがナナキの攻撃で飛んでくる物を打ち返している間、オレが縮地法でナナキの懐に潜入して重いものを取り除きましたからね」
木手はメガネを光らせ、重そうな缶詰めや中身の入った五百ミリのペットボトルのいくつか丸井に見せていました。
「え、ウソだろう。さっきの間のことだよな。オレには木手がナナキの攻撃をかわしているようにしか見えなかったぞ……」
「ふん、信じるか信じないかはあなたの自由ですが」
「……木手の実力ならこういうのアリか。よし、中身が空っぽのスーパー袋なんか、怖くないだろい!」
丸井は妙技綱渡りをし、大きなスーパー袋のナナキにこつんとボールを当て、素手でナナキに触れます。
丸井がナナキに触れたとき、少年たちは見覚えのあるところに戻っていました。Uー17合宿所でした。
「さっきの森、何だったんだってくらいだな」
「ななきむらと、マイマイさんがおっしゃっていたそうですが」
ここで二人は、はっとなります。マイマイのことを思い出したからです。
「マイマイさん、探すんだったな。どこに行ったんだろう……」
「……いえ、丸井くん、探す必要はないでしょう。彼女もきっと、ナナキに勝ってオレたちみたいに元の場所へ帰れているかもしれませんよ」