【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第79章 出航
思っていた通り、マルコやエース、サッチなんかも実験をしながら戦ったおかげもあり、あっという間に片付いた。
「いやー、久々の戦闘はいいな〜」
『いや、エースは出てたじゃん。コロシアム』
「そうだっけ?」
「にしても麦わらの方は気付かねェな」
『見てくる。』
「別れの挨拶はほどほどにな」
『うん!』
海流操作で船は付かず離れずのところを航海させた。ルフィたちの大艦隊からは見えなくもない位置なんだけど、こちらはなんのアピールもない。
『よっと…あら』
メインマストの上に登ると…何故こちらにアピールがないのかすぐに理解できた。
『宴してたんだ。人の気も知らず〜』
[で、なにしてんだい?]
『宴…なんか各船長との別れの宴って感じね。』
[そうかい…]
『あ、もうすぐ戻るからね』
[了解]
電伝虫を切ると、みんなが集まって一枚の紙をちぎっていたので、便乗してルフィの後ろから紙をちぎった。
『これ、ちょっと大きめにもらうね』
「「「「えェェェエ!?!?!」」」」
『?』
「お、お、おねえ様!?」
『誰がよ…痴態くん』
「アンッ!!!」
ルフィは勢いよく抱きついてきた。
「何してたんだよッ!?俺、サボも行っちまって、エースもアンもいねェから!!」
『ごめんごめん。ってか、そこにずっと並走してたけどね』
指差した先をみんなが見ると、目を飛び出して驚いていた。
「「「白ひげェェェエ!?!?」」」
『はい、うちのモビー2号ちゃんです!』
「あ、そうか…アンとエースは白ひげのおっさ『白ひげさんだよ?』…し、白ひげさんのところにいるんだったな。」
『そう。でも、もう行かないとダメだから。このビブルカードはもらっておくね』
「おう!!また会いにいくからな!」
『うん、待ってる!海賊の高みで待ってるよ!』
「おう!!」
“じゃーなー!!”と元気に手を振るルフィに手を振り返してモビーに戻る。
「グララ…別れは済んだかァ?」
『うん!!ありがとう、みんな!!』
「いいってことよ!」
「仕方ないからな!」
「親父、いつでもいけるよい!」
「グララララッ!!野郎共!出航だァ!!!」
親父様の掛け声で帆をいっぱいに張り、新たな島へ航海を始めた。
『あ、はい、エースこれ』
「ビブルカードか?」
『うん、ルフィの!持ってようね』
「当たり前だろ?」