【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第77章 兄妹喧嘩も
足元にひっついてくる3匹の猫は動物と言っていたマルコに威嚇の意を示していた。
『大丈夫…これ水でできてる分身みたいなものだから。』
「「え?」」
「水かよい?」
『えぇ…ほら。』
ゆらりと揺れるように3匹の猫は水へ戻っていった。
「そういや、こいつら…血がなんとかって言ってたな。そうだ!!怪我してんのか!?大丈夫なのか!?」
『あぁ…口が切れて垂れてきた血をあげたの。じゃあ、話し出すし、なんか自我もあるみたいで…』
〔だからいったであろう…馬鹿者め!我らは主人様の命令に従うのだ。〕
〔小童など相手にならぬわ〕
『シロ、ミケ…だめ!』
〔すみませぬ、主人様〕
〔すまぬ〕
「アンちゃんにはしっかり懐いてるわけね」
「当たり前だろい、アンの一部なんだからよい」
「なんでそんな話し方なんだ?」
『さぁ?』
パチンと指を鳴らすと、3匹はスッと消えた。
『本当はドフィみたいに自分と全く同じやつを作ろうと思ったんだけどね。無理だった。』
「まぁ、ロギアは普通、分身とかしないもんな」
『よい。』
「真似すんない。さっきは…その…蹴って悪かったねい」
『…顔を蹴ったことは許さない。だから、不死鳥の姿で毎晩モフモフさせて?』
「…い、いつまでだよい」
『うーん、1週間!』
「…よい」
「マルコのやつ、完全に尻にひかれてるんじゃんか。」
「やめとけ…ここは大人の目で対応してやれ」
「聞こえてんだよい!!」
3人は喧嘩しているが、私はモフモフがまたできるのか〜と目をキラキラさせていた。
『私の〜不死鳥〜♪』
「あれ、いいのか?」
「なにがだよい?」
「お前、アンのものみたいになってんぞ」
「…別にいいよい」
「マルコってプライドないのな」
「うるせェよい!!」
Side.Marco
アンに蹴ったことを詫びれば“許さない”と言われてドキッとした。だが、“不死鳥の姿で毎晩モフモフさせてくれたら許す”と言われた。
なんだよい、モフモフって、しかも不死鳥の姿かよい。
アンはルンルンで歩いてどこかに行った。
「なんだ?不貞腐れて…まぁ、どうせならこの姿でモフモフさせてほしいよな」
余計なことを言ったフランスパンは壁に押しつけて、部屋に戻った。
「俺もまだまだアンに甘いよい」
ん、ということは…