【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第75章 決戦の地
Side.Sabo
エースと2人、能力の相性はやはり良く、起こるコアラを突っ切って王宮に着いたが、ルフィたちの戦いはすでに始まっており、そばで座り込むアンがいた。
「…ったく…何してんだお前は…」
「全くだぜ…」
そう言って、エースがドフラミンゴの能力の糸を焼き切った。こいつ…アンが怪我するとか考えないのか?
『遅い…エース、サボ』
「他のことしてたんだろ?」
「お前も1人で逃げ出せよ!」
多少怪我しているが…大きな怪我は見当たらない…。と考えていたら口の血を拭いながらドフラミンゴが話しかけてきた。
「フフフ、火拳に革命軍の小僧か…俺のアンをどこに連れて行こうってんだ?…」
「あんたのじゃねェよ。俺のだ!」
「いや、俺のだから!」
「サボもエースも何言ってんだよ!アンは俺がもらうんだよ!!」
「俺が連れてくって言ってんだろ!?」
は?なんでルフィやトラ…トラオルガー君だったか?まで取り合いに参加してんだ?
『いや、戦いに集中しろや。』
アンのこの一言で、壊れていた緊張感が戻りルフィたちは戦闘を始めた。
「っつか、その服…」
「服?」
さっきまでは背中しか見えてなかったが、よく見てみるとドレスは破られて、首筋や胸元に散る赤い独占欲のマーク。
「フフフフ…気づいたのか?それがアンが俺のものだって印だ」
「「あ??」」
『ちょ、殺気…しまってしまって!』
「エースもサボも手ェ出すなッ!!!ミンゴは俺が吹っ飛ばすんだからな!!!」
「そうか…ルフィの喧嘩か。」
「そりゃ、手が出せねェな。」
男の喧嘩には手を出すな!これはどこにいっても言われるもんだろう。
『おぉ、治ったようで何より』
「いや、治ってねェ。お前には今から何があったか聞かせてもらう」
「前にマルコたちに散々怒られたのに懲りねェな。」
『これは不可抗力よ!!』
後退りするように一歩一歩後ろへ下がるアン。
『ドフィ…迎えがきたから人質やめるね。私はここで見てる。』
「んなわけないだろ?ほら、行くからな」
俺はアンの膝裏に手を差し込みお姫様抱っこをして、エースと一緒に王宮から飛び降りた。
『嘘ーーーーッ!!!』
「はははッ!!」
「おい、サボ!アン寄越せよ!」
「お前は燃やすだろ?ダメだ!」