第2章 海常高校戦 : 第1クォーター
笠松はその言葉に唖然として、立ち去った真弓子の背中を眼で追っていた
黄瀬「先輩、真弓子ちゃんは渡さないっスよ」
隣りから笠松をじっと見つめ黄瀬は宣言した
笠松「いや、俺全く狙ってないし。って言うかお前百瀬のこと本気で好きだったのか?」
プレイボーイの黄瀬の意外な本気に笠松は驚いていた
黄瀬「そうっスよ、悪いっスか?何回告っても本気にしてくれないっス」
黄瀬はプイっと横を向いて拗ねてしまった
笠松「自業自得じゃないか?あんだけ女の子《キャーキャー》はべらせて相手しまくってんだから」
なぁと笠松がみんなの同意を求めた
森山「だよな、あれで本気ですって言われてもな~」
森山たちは軽い調子で女の子たちに愛想を振りまく黄瀬のプレイボーイ振りに呆れていた
黄瀬「あれは、あの子たちが勝手「何気に自慢すんな!!」
つかさず入った笠松の鉄拳に黄瀬は妙な声をあげていた
黄瀬「けど、笠松先輩にはわたさないっスよ」
黄瀬はみぞおちを押さえ、涙目になりながら笠松を睨んだ
笠松「あ~、はいはい(面倒くせぇ・・・俺より百瀬が俺のことなんかを好きになるわけがないだろう)」
笠松の事をライバル視する黄瀬に笠松は大きくため息をついた。
笠松「もう、帰るぞ」
無駄な一日を過ごしたとひとりごとをつぶやく笠松だった