第11章 海常高校戦:番外編
何度も口腔を舐められチョコレートを絡み取られていくうちに、真弓子の口からは甘い吐息が漏れ始めていた
笠松「真弓の味がして、おいしい♪」
キスの途中に嬉しそうに笠松は呟くが、チョコレートよりも笠松の舌を味わっていた真弓子には聞こえなかった
真弓子は笠松の首に腕を絡ませると、夢中でキスをした
笠松「(やけに積極的だな?嬉しいけど・・・)真弓、どうした?何か嫌なことでもあったのか?」
笠松は真弓子の様子がおかしいことに気がついた
唇を離された真弓子は笠松の肩に顔を埋めると《なんでもない》と元気なく答えた
笠松「真弓・・・なんでもなくないだろ?俺にだって真弓がいつもと違うことくらいわかるぞ?それとも・・・俺には言えないことか?」
笠松は小さく呟くとそれ以上聞こうとはせずに、ただ真弓子を優しく抱きしめていた
真弓子『先輩・・・あれ、誰に貰ったんですか?』
真弓子は笠松の肩に顔を埋めたまま、机の上にある箱を指差した
笠松「あれは・・・」
笠松は動揺し言葉に詰まってしまった
真弓子のチョコレートのように綺麗に包装された箱が1つ、大切そうに机の上に乗っていた
昼休み、偶然見かけた光景が真弓子の脳裏に浮かび上がる・・・
食堂から中庭を眺めていた真弓子は、偶然告白されている笠松を見かけてしまったのだ