第6章 海常高校戦:第4クォーター
笠松(今度は青峰か・・・まったく・・・幼馴染だったら手加減しろよな)
容赦のない青峰と黄瀬に、笠松は大きなため息をつくと、とにかく落ち着かせようと道の脇にあったベンチに座った
笠松(うわっ!!)
当然横に座るものだと思っていたいた真弓子は笠松の膝の上に座り、力一杯首に抱きついた
さすがにビックリした笠松だったが、真弓子はパニック状態なので仕方なく自分の方を落ち着かせた
笠松「大丈夫だ。あれはお化けじゃない。黄瀬や青峰がふざけただけだ。落ち着け」
笠松は海の時のように何度も優しく囁き髪を撫でてやった
木の陰で、笠松の膝に座り首に抱きついて泣きじゃくる真弓子を見ていた黄瀬は大きなため息をついた
黄瀬「あ~あ・・・とうとう本当に失恋っスね・・・」
黄瀬は隣に来た青峰に小さく呟いた
青峰「けど、良かったじゃないか。大好きなバスケより好きなもの見つけれられて」
呟いた青峰は、暗闇で顔は見えなくても嬉しそうに笑ったようだった
黄瀬「そおっすね。無理して笑う真弓子ちゃん、もう見たくないっす。笠松先輩のおかげで、また心から笑ってくれるようになって良かったっす」
黄瀬が心からホッとすると自然と涙がこぼれ落ちていた
青峰「おまえは・・・バレないうちに帰るか。これ以上ここにいて邪魔したら、さつきに怒られるしな」
黄瀬の涙に気付かない振りをすると、青峰はそっと木の陰から抜け出した