第18章 桐皇学園高校戦:第4クォーター
青峰「ちょっと、行きたいとこあるんだ」
青峰は梓弓の手を引いて歩き出した
青峰が梓弓を連れてきたのは、かぼちゃをくりぬいて作られた《ジャック・オー・ランタン》の飾られた小さな教会で、中からは賛美歌が聞こえていた
青峰はそっと中に入って一番後ろの席に座ると、梓弓を隣に座らせてじっと聖歌隊を見つめた
青峰「俺、実は賛美歌大好きなんだよな・・・けど、1人で聞きにくるの恥ずかしくてさ・・・今日は梓弓が一緒だから聞けて満足だ」
梓弓(///格好いいよ~どうしよう、青峰くん私のこと好きって言ってくれたのに、返事してないし。今さら《私も好き》だなんて恥ずかしくていえないし・・・どうしよう・・・)
青峰の少しはにかみながら笑った笑顔が格好よくて、梓弓は真っ赤になって俯いてしまった
いろいろと考え込んでしまった梓弓を青峰はじっと観察していた
青峰「(可愛いよな~まだ返事聞いてないけど、嫌いじゃないよな?大人しくここまで手も繋いできてるし・・・でも、返事聞きたいしな~)梓弓・・・さっきの返事きかせてくれ」
突然響いたバリトンの声に、梓弓の身体がビクッと震えた
賛美歌の邪魔になら無いように耳元で小さく囁くので、息が耳にかかり梓弓の全身が震えた