第28章 彼氏と彼女の事情②/アダトリ/下ギャグ/夢主はイルミの彼女
イルミはクロロが手にしていた花束に視線を向けていた。
「クロロってそんな花を簡単にあげるくらいだから愛してるとか安くすぐに言うんでしょ」
「すぐにというワケでは言わないが…記念日や誕生日には言うかもな お前はリネルに言わないのか?」
「毎日言ってる 頭の中で」
「それじゃあ伝わらないだろ。僕はマチに毎日直接言ってるよ。メールでも電話でも直接でもお手紙でも」
「手紙まで、…お前はマチの事となるとどこまでも執拗にウザいな」
「クロロに同意。てゆーか あえて口にするでもなくそれってオレ達の中では公然化された事実だから改めて伝える必要ないと思うんだよね」
「お前らは極端過ぎるぞ。臨機応変という言葉を知らないのか?」
「ボク、マチが可愛すぎて言わずにはいられない」
「そこまで毎日言われると有り難み、というか嬉しさが半減するんじゃないのか?」
「マチも満更でもなさそうだよ?いちいち照れるから可愛いんだよねぇああぁ堪らない。イルミも言いなよリネルに。喜ぶよ?」
「言った事はあるよ、一回」
「ほぅ、どんなタイミングで?」
「前にリネルが仕事でミスって死にそうになった時。『リネルは俺のモノなんだから勝手に死ぬなんて許さない』って」
「わからん。それがどうして愛してるになる?」
「え?だってこいつを俺のモノにしたいってことは愛してるってことでしょ?ついでに一回言ってみた、愛してるって」
「その時のリネルの反応見てみたいねぇ」
「固まってて可愛かったよ。もっと言ってっていうから『言わなきゃわかんない頭の悪い女は嫌い』って言っといたけど」
「やはり両極端過ぎるなお前らは。オレを見習え、女は愛されてどんどん綺麗になる。いいか?安すぎても愛に枯れても生きてはいけない、そういう生き物なんだ。つまりは絶妙のさじ加減が
「なんか語り出したよ。ヒソカ、クロロウザくない?」
「全くもって」