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【爆豪派閥】鳥籠姫【R-18】

第1章 【爆豪】序章【派閥】



  其処はあまりにも異様な空間だった。重厚な扉を開けばその部屋は広いが薄暗く地下独特の閉塞感があり、そして何よりも目を引くのはいっぱいに並べられた幾つもの大きな鳥籠。

  繊細な細工を施したそれはその見掛けの煌びやかさとは裏腹にまるで重厚な檻そのものだった。そしてその中に
 一様に美しい少女たち。

 ヒーロー爆心地はその鳥籠の間を歩きながら鍵に触れるとそれを爆破して壊していく。中の少女たちは怯えていたり、泣き出したり、発狂乱に叫んだり、逃げ出そうとしたりと様々だった。

  爆心地の後ろを歩く俺はそんな彼女たちに優しく声を掛けて、頭を撫でたり抱き締めたりして落ち着かせてやりながらひとりひとりそのテープで拘束していく。

 此処にいる少女たちは巨大犯罪組織の被害者であり、そして加害者だった。

 個性発現以降、犯罪も多種多様になった。だからこそ俺たちの職業がある。

 職業、ヒーロー。

 そんなヒーローたちが多く集められ今回の大型犯罪組織の摘発計画が行われた。
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