第8章 私は独りじゃない
放課後。
心配で来てしまった…
もしかしたら口だけかもしれない。なんて、考えるから冷たいと言われるのだろうか。
「あの!皆さん、ちょっと良いですか?」
「どうした?」
仁花ちゃんがこれからなんていうのが知りもしない大地さんは呑気な顔をしている。
「私、部活辞めます。」
その場にいた全員の動きが止まる。
「私ゆきちゃんのこと信じます。他人を陥れようとして自分でタオル汚すことだって、被害者ぶることだってできます。」
誰も、なにも言わない。
いや、言えないと言った方が正しいだろう。
こんなに冷静な顔の仁花ちゃんを、私たちは見たことがない。
七瀬さんは可愛こぶることすら忘れてぽかんとその場に突っ立っている。
「そういうことなんで。さようなら。」
そう言って仁花ちゃんはその場に退部届けを置くと、体育館から出ていった。