第5章 「逃げ道」
「本当にありがとうございました!」
孟虎さんの家を出て、梟谷に向かう。
まぁ同じ東京だしすぐついた。
「どうも、突然すみません。」
その場にいた知らないバレー部員と思しき人に声をかける。
「えっと、誰、ですか…?」
「お宅のば…木兎さんいますか?」
「馬鹿って、ゆきに馬鹿って…」
「しょぼくれモードめんどくさっ…赤葦さん、助けてください」
「…何の用?」
「部活クビになったんで遊びに来ました」
「そう。 …で、今何時かわかってます?」
「え?午後3時50分」
「新幹線の時間は?」
「4時30分」
「もっとはやく来るべきだろ!!」
木葉さん、ごもっとも。
「まぁ、涙は昨日一昨日で全部流しきったんで」
「用はついでか?」
「木葉さん鋭い」
そう。
ついで。
だって?
赤葦さん怖いし?
木兎さん面倒臭いし?
他の皆さんは優しいし雪絵さんは可愛いしかおりさんは美人なんだけどね。
「白井さん、一日くらいこうしてふざけて使いたくてきたんですよね?」
「…かもです」
そんな重い空気、好きじゃ無い。
さぁ帰ろう。
現実へ。
* * * * *