第14章 洛陽での出会い.
未来の話をその場にいた全員が静かに聞いていた
「師匠と巡り会わせてくれたのは江華さんなの」
「そうだったアルか。あの時、神威が連れてきたのが未来だったアルか…。本当宇宙って狭いアルな」
「江華さんには本当に感謝してます。ありがとうございます、神楽ちゃん、星海坊主さん」
ソファーに座りながら、向かい側に座る星海坊主と神楽にお礼と共にゆっくり頭を下げる未来
「俺たちは何もしていないさ。それに、お前が来た後しばらく江華は嬉しそうだった。お前のおかげだ」
「そういえば、あの時マミーになにか渡してなかったアルか?」
「あっ、指輪のことかな。江華さんに渡した指輪はアルタナの結晶石で作られたもので、アルタナと同じエネルギーを発しているの。江華さんからしたら気休め程度の効果だけどね…」
「あの指輪、未来がくれた物だったアルか。マミー、ずっと肌に離さずつけてたネ。
でもそう言えば…、気づいたらあの指輪無くなってたネ…。どこいったんだろ。ごめんネ、未来がくれた物だったのに…」
江華は生前ずっと右手の人差し指にその指輪をしていたと言う
江華が亡くなり、そのことを聞いて駆けつけた神威が一目会いに江華の元へ戻ってきた後、神楽が気づいた時には江華の指に指輪はなかったらしい
「ううん。あの頃の私は何もできなくて、そんな事くらいしか…」
「アルタナと同じエネルギーを発してるって…、未来さんはそんな指輪を持っていて大丈夫だったんですか?」