第13章 洛陽での出会い《回想》
未来の揺れる瞳が江華を見つめる
「その言い方…、他にもそんなやつに会ったことがあるのね」
「はい…。私の生まれ育った地球と言うところで。アルタナによって不死となった人と…」
「地球…。あなた、地球から来たの?」
地球、と聞いて江華の表情はパッと明るくなった
「あ、はい。ご存知ですか?」
「ええ。一度、宇宙船で遠くから眺めたことだけあるわ。いつか行ってみたいと思ってるんだけどね。とても綺麗な惑星ね。…ふふ」
「……?」
昔のことを思い出していた江華は、何故か笑みを漏らす
「神威が誰か他人と…ましてや女の子と打ち解けるなんて、今までなかったから。あんなに綺麗な星で生まれ育ったあなたに、なにか素敵なものを感じたのね、きっと」
そう微笑む江華は、子を想う母そのものだった
「アルタナの影響を受けるやつが、もう一人いるわ。そいつが確か今医者をしてるはず」
「え…」
「腕はいいけどどうしようもないロクでなしで、あまりオススメはしないけど、あんなんでも何か役に立つかもしれない。興味があるなら尋ねてみるといいわ」
「ありがとうございます!行ってみます!あ、その人の名前は?」
「ブラックジャック、ドクター黒木よ」