第5章 .落花と記憶
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海に行けば出航準備を始める彼らの姿が見える
____彼らと旅をしてらっしゃい
クムユの言葉が七都の頭に今も反響していた
彼らについて行くことで家族の顔を思い出せるのか
帰る方法を見つけられるのか
なんでこの世界に来た理由が分かるのか
見つけたい、探したい、思い出したい
『恋しいなって、ふふっ...しんみりしてちゃあれだよね
戻れたとき友達に頭打った?なんて言われちゃうかも』
最近は海賊の中にいたのに言葉遣いが直ってきた
身長も少しは伸びたかな
ここでの成長って無駄にならないと思う
『自分の足で確かめないと
歩いて歩いて、疲れた時には休んで、
七転び八起きで頑張るしかないか!』
サッチ「おうおうその意気だ!」
突然の声に驚いて体がはねた
『もーサッチさん後ろから声かけないでよ!!
驚いたじゃん!』
すまねぇすまねぇと誤ってくるが顔が笑っていて
本気で謝ってるように思えないので、
とりあえずムカついて一発入れといた←
サッチ「イッてて.....お前の保護者から頼まれてよォ
......オヤジにはもう言ってある、あとはお前次第だ」
この選択が私をどう成長させてくれるのかはわからない、
答えが見つかるのかもわからない、
でも彼らと一緒なら何かがわかる気がするんだ
マルコの青い炎
クムユに重なる花歩の後姿
エースに重なる火傷を負った愛斗の面影
どこか見落としているのかもしれない
サッチ「ここに残るか?
それとも俺たちと行くか?」
散りばめられたピースは動かない、
だったら自分が集めに行けばいいだけの話
『私、________』
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