第5章 .落花と記憶
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少し田舎臭い村々
夏に近しい気温
生い茂る木々
白鯨をコッコロ村付近に定着させ
甲板から島を見渡した
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なんだか今までたくさんありすぎて
元の世界に戻れた訳でもないのに、
ここに帰ってこられた
それだけでもう涙が溢れそうだ
マルコ「ほら、行ってこいよい」
斜め後ろにいたマルコさんが私を抱えて島におりてくれた
急なことだったから少しびっくりしてしまった
『自分で降りれたのに...』
マルコ「降りる気配が一向に無かったよぃ」
マルコさんの呆れたような顔つき
だが、そんな顔にも少し嬉しそうな
悲しそうな表情が含まれていた気がした
なんでそんな顔をしたんだろう...
私にはよく分からなかった
海賊の俺達が一緒に行っては騒ぎになりかねない
と、親父さんが言ったため私は一人村へと続く道を歩いた
ふと後ろの気配、上空の気配を悟った
気付いていないと思っているの?
と聞きたくなってしまったことは内緒である
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