第9章 将軍イリダル

そしてイリダルは王宮に着くと、鎧を脱いでみすぼらしい乞食の洋服を着た。

「物乞いの真似をすれば、きっとあの女は私のことを…。」

イリダルはにやりと笑った。

(見ているがいい。この私が魔王となり、世界を支配するのだ。その日はもう近い…なぜなら獲物はすぐそばにあるのだからな。)

洋服に付いたフードを被り、イリダルはすぐに外へ出ていった。