第4章 月に乱れて

才蔵さんの口付けが何度も降って来る。
口付けは角度を変えながら、ゆっくりと熱を持ち深まってゆく。

「....ふっ......あ.......」

息継ぎで漏れたわたしの甘い熱を帯びた吐息。


才蔵さんの口付けが今度は、ゆっくりと首筋を這い、才蔵さんの長い指先がわたしの浴衣の袂を割って入り、わたしの乳房をゆっくりと揉みしだくと、乳房の先端を才蔵さんの指先が優しく掠めた。



「固くなったね...ここ。舐めて欲しい?」



才蔵さんは 首筋から顔を離すと、切れ長の妖艶に光る目でわたしをゆっくり見つめて言った。
羞恥で、頬に血が集まりカッっとなる。


そんなわたしを見つめて、才蔵さんは、ふっと笑う。



「お前さんの口で言って、どうして欲しいの?固く尖ったここ?」



「才蔵さん、意地悪です....」



「で...? .....だから?......言わないとしてあげない」



才蔵さんは、そう言うと、わたしの乳房に舌をゆっくりと這わす。
わたしの固く尖った一番刺激が欲しい部分だけ避けて、執拗に才蔵さんの舌が乳房を這い回る。



「....っ.....あっん...違っ........」



才蔵さんの舌が固く尖った先端の際を舐め上げた時、わたしの思わず零れた言葉に、才蔵さんが耳元で、掠れた声で囁いた。



「どう違うの?教えてよ」




「.....めてください......」



「え.......?聞こえない?どうして欲しいって?」


そう言うと、また才蔵さんは わたしの乳房をじりじりと、舌で舐め上げる。
片方の指先は わたしの腰の辺りを撫で上げながら。



背中にゾクリと甘い痺れが走り、頭がぼうっと霞んで来た。



「ねぇ。どうしよう?ここ、凄く固くなってるけど」



才蔵さんが、顔を上げて、反対の手の親指でわたしの硬く尖った乳房の先端をまた優しく弾いた。



「....つっ.....あ！」


わたしの身体が快感で仰反る。



「我慢出来てないみたいだけど、早く言ったら？」



才蔵さんは、そう言うと、また執拗にわたしの乳房を舌で舐め上げる。




「つっ.....あん.........」













「ねぇ?どうして欲しいのさ...?早くお前さん言いなよ」