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夢の続き【アイナナ】

第14章 大和夢(新人女優)


今日はドラマの打ち上げ。私は駆け出し女優の来夢。20歳。今回のドラマは、主人公の同級生役でセリフもそんなに多くなかった。まあいわゆる、脇役。

店に行くと、座敷の席奥からつめてねー、と幹事のスタッフさんに声をかけられた。
「あ、はい」
座ろうとした、その隣に先に座ったのは、共演者の二階堂さんだった。
「二階堂さん、こんばんは」
「はい、どーもー」
共演者とはいえ、同じシーンはなく、現場ではそんなに話したこともない。
案の定、二階堂さんは私とは会話せず、向かいの席のスタッフさんや別の共演者とお酒交えて、会話に花が咲いてる。

私も特に気にせず、お酒を飲みながら、向かいに座った先輩女優と話をした。
こつん、と隣の二階堂さんと手が触れた。
「あ、ごめ…」んなさいと、言おうとしたら、二階堂さんは、私の手をにぎり、繋いだ手をテーブルの下に隠した。
(え…?!)
思わず二階堂さんの顔をみたけれど、相変わらずこちらには一切興味なさそうに、他の人と雑談を続ける。
(な…これ、どういうこと…!?)
がっつりと手を繋がれ、どうしていいかわからず、赤くなる。たまらなく声をかけた。
「に、二階堂さん…!」
こちらをやっとみたら、ニヤリと笑った。
「ねえ、このあとさ、俺と抜け出さない?」と耳元でささやく。
「…え、ええ!?」
ニンマリ笑い、いいとこ連れてってやるからさと、つぶやいた。
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