第5章 『斗真』と『透』
「ひぁぁぁっ、ッッ!!」
イったばかりの中をグリグリとかき混ぜる透の指先が、もっともっととうねるあたしの中をさらに追い詰める。
達したばかりの身体は、敏感にそれを受け止め、すぐにまた次の波がやってくるのだ。
「ああ……っ」
またすぐに達しそうになる一歩手前で指先は思い切り引き抜かれ、指よりもさらに太く硬いものが突き刺さる。
「___ッッああっっ!」
後ろから完全にホールドされた身体は、快感を逃す隙間さえなくて。
身動きの出来ない身体のかわりに、唯一動く腕だけに入った余分な力。
それは後ろから抱き締める斗真の腕に見事な傷を作り出した。
「ああ、わりぃ、苦しい?これ」
「ち、が……っ、血、ごめ、なさ…っ」
「なんかめっちゃエロかったし、許す」
「………っ」
確かに後ろからホールドされている状態よりも、斗真の足の上に頭だけが乗っている今の方が楽。
奥深くまで入り込んだ透の圧迫感がさっきは半端なかったから。
だけどそれは透も同じだったらしくて。
「動くよ?」
さっきまで苦しそうにしてたはずの顔は、今はもう、完全に余裕いっぱいだ。
ズン、て。
透が腰を打ち付ける度に重い衝撃が走る。
「とー、まぁ」
精一杯に腕を伸ばして斗真の首へと腕を回し。
力任せに自分の元へと引き寄せる。
「何?キス?」
「ん、してぇ?とー、ま……ぁ」
頭がボーッとする。
キスしたい。
甘いキス、ちょーだい斗真。
「あーあ、すっかりエロくなったね、ライちゃん」
「今日ヒートじゃねぇよな」
「……やっ!?」
中、今おっきく……!?
「んぁぁぁっ、や、ああっ」
質量を増したそれは、さらには動きまでも激しさを増していく。
「來」
顔を反らし、喉を晒す。
その瞬間。
覆い被さるように、斗真の唇が重なった。
「はは……っ、やっば、もってかれそ…っ、これ」
「んんんっ!?」
口付けは解放されないままに、腰を打ち付ける音もぐちゅんぐちゅんぐちゅん、て、卑猥に響く音も、全てが早さを増していく。