第17章 エンディングのその後は
あれから。
あの後すぐに正式に雷斗が城崎家の人間として認知された。
『城崎 斗真』
『城崎 透』
ふたりの名前を知ったのも実は初めてだったりもしてる自分にもびっくりだけど。
「雷斗、が、ふたりの親族……?」
「ほんとはもっと早く、迎えてやりたかったんだけど」
「『あいつ』、おまえたちの父親とは絶縁状態だしな」
「じゃ、どーして」
「あいつが、自分で決めたんだよ、お前の代わりに弟や妹を守れるならって」
「だから俺たちも、それを尊重してやっただけ」
「らい、と」
「正式にウチの人間になったし、雷斗くんはまだ未成年だから、しばらくは本家に入ることになると思う」
「ぇ」
「心配すんな」
透の言葉に一瞬だけ、不安げに揺れた表情と言葉。
そんな一瞬ですら、この人たちはちゃんと拾ってくれるんだ。
「あいつらみんな一緒に、ウチで面倒見るよ」
頭だけ、自分の方に引き寄せて。
斗真が優しく頭を撫でてくれた。
「……いい、の?それ」
「条件付きだけどな」
「条件?」
「そう、条件」