第7章 崩れた関係性
「………ッッ」
や、だ。
何これ。
こんなの、こんなの……っ
「……っぅく」
「……苛めすぎ透、泣いてんじゃん」
ほら、おいで。
って、優しく両手で顔を包み込むようにしながら触れるだけのキスをするのは、斗真。
斗真が優しいなんて、信じられない。
キスも、すごく優しくて。
頬に触れる掌も、あったかい。
「……と、まぁ」
「ずいぶん、甘い声出すようになったね、ライ」
「ひぁ、ああ……っ」
突然再開された抽送に、思わず目の前にいる斗真のTシャツを掴んだ。
「やめ…っ、やだ、斗真……っ、お願い、これ、外して、取って……っ」
祈るように見上げた先。
後ろからあたしを犯す男と全くの同じ顔した彼に懇願するように視線を送るけど。
「來」
さっきと同じように両手で顔を包み込みながら、ゆっくりと顔を上げられて。
深く重なった唇。
頬に伸びていた掌は、片手は頭を撫でるように優しく触れ、もう片方、は。
下着の中で動きを止めないその玩具へと、伸ばされた。
だけど。
「……っんんぅ、ん、んんーっ」
彼の手は、それを取るどころか直に突起へと押しあて、円を描くように動かし始めたんだ。
なんで。
何、これ。
さっき優しかったのに。
「………どっちが」
「こいつ苛められんの好きみたいだし」
「や…っ!!やめ……っ、ぃぁあああッッァァ!」
ビクン、て。
痙攣する身体を制御出来ない。
頭が真っ白になる。
チカチカする。
全身が、痺れる。
「やぁぁっ、あ、んぁぁっ!!」
駄目……っ
も……
「はぁああァぁっ!!」