第37章 酒は詩を釣る色を釣る

「あッ……ふ、はぁ……っ」

腰が揺れ、切ない嬌声が零れた。

舌が擦れる微かな水音に混じって、時雨先生の短い息の音が耳に届く度、背徳と罪悪感が胸を掠める。

「時雨、せんせ……」

そして、どうしようもなくぞわぞわとした高揚が押し上げてくる。

「……お利口」

僅かに目を伏せて見下ろし、時雨先生の髪を撫でる。

少しパサついた無造作な黒髪を整えるように手で掬い、弄んでは優しく撫で付ける。

「ふふ……あ、はあ……ッ」

時雨先生の舌が秘部に被さり、何度も柔らかく舐める。

立てた膝がぴくんと動き、足先が引き攣る。

「ン……っ！」

押し付けられた唇がじゅるっと勢いよく中を啜り上げた瞬間、肌が粟立つ。

快感が波のように広がり、声にならない声が溢れた。