第34章 金を掴む者は人を見ず
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保健室のドアが開く。
「来てくれると思ってましたよ」
聖くんは恥ずかしそうに目線を下げる。
複雑な表情を浮かべ、頬を僅かに火照らせている。
「さあ……わたしに上書きさせてください」
聖くんが小さく頷く。
「全部、消毒してあげますからね」
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聖くんを壁際に向かって立たせる。
「どこを触られたんですか?」
わたしは身体を押し寄せるようにして、耳元に囁く。
「ぁッ……」
聖くんは身を強ばらせ、首筋を赤くする。
熱っぽい吐息混じりに、口を開いた。
潤んだ目でわたしを振り返りながら、
「……尻、とか、太もも、とか、を……」
語尾を震えさせる。
わたしは聖くんの臀部にゆっくりと触れた。
「へえ……手で、こうやって?」
「んっ!あっ……!」
手のひらを押し付け、制服越しに尻臀を撫でる。