第25章 〜番外編その2〜
『ふーん、やっぱりそう思っちゃう
ものなんですね?
まぁ、私は恋愛初心者で、たまたま家康さんとは
歳も近いし、年齢差を気にしたことは
ないですけど。
でも、相応しい、相応しくないは
年齢関係なく、好きな人にたいしては
そう思っちゃう気がします。
私も自分に自信なくなりますもん。
好きになれば、なるほど
相手は、自分の何をどこを
好きになってくれたのかなって
今でも時々思って、ぐるぐるします。
特に、不安なことがあると
もう、好かれてるはずの自分なんて
風前の灯みたいに、消えてなくなり
そうになります』と、クスッとしながら
恋の不安定さを吐露する桜奈。
『確かに、自信はなくなるよなぁ。
本当に自分でいいのかって思うしな』
『ですよね!ですよね!
ああ、良かった。私だけじゃなかった。
恋愛上級者の政宗さんでも、そう思うなら
恋愛ではひよっこ同然の私なら、当たり前だ!
良かった、これは正しい反応なんだー』
何やら、一人納得してしまう桜奈に
愛花が自分をどう思ってるかをちっとも
探れない政宗。だが、家康が桜奈を
好きになる気持ちは分かる気がした。
(素直っつうか、純粋っつうか天然?
あの、天邪鬼には眩しいだろうなー)
桜奈に振り回されてながら
それでも桜奈にデレる家康を
想像した政宗は、思わず
『ぶっっ』と吹き出した。
『えっ?私何か、可笑しかったですか?』
(今、笑われたよね?)
『あ、いや、桜奈じゃなくて
桜奈といる家康を想像したら
超ウケた。わかりやすくデレデレ
してんだろうなって思ったら笑えるわー』