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また、恋してくれますか。

第18章 〜輪廻〜


『お待たせしました』と家康が食卓に着くと
皆でわいわいと夕食を取り始めた。

『そういえば、ワームホールの事について
教えてもらうの楽しみにしてたんですけど』と
家康が鷹介に話を振ると、ニコニコしながら
『じゃ、そもそも僕がワームホールに
興味を持ったところからでもいい?』
と聞くと、すかさず千里が

『えっ、鷹介さん、そんな大昔の話から
始めるの?本題に入る前に夜が明けちゃう
かもよ。大丈夫、家康君?』

『ええ、ぜひ』と微笑む家康。

『家康君は、優しいね!じゃ、そもそも僕が
ワームホールに興味を持ったのは・・・』
と語り始めた鷹介。

御先祖様にあたる佐助が書き残した文献の
数々。
史実にはないが、織田信長の妻が未来から
やってきた人だと記されてあり
名前が『栞』だったと言うこと。
その話に興味を惹かれ、研究者の道に進み
やがて、栞を授かったことを千里が夢を見て
気づいたこと。
夢の中でその子が二十歳になったら貰い受けると
宣言を受け、栞と言う名を避けようと
したが、栞と言う名前になったこと。

やがて、それが現実になり栞が行方不明に
なった日に桜奈を授かったと知ったこと。
そして、栞から届いた手紙によって
千里が見た夢が正夢になってしまい
くしくも、鷹介の読んだ文献が
正しかったことも証明されることになった。

これまでに鷹介と千里の身の上に起こった
不思議としか言えない数奇な出来事の数々。

家康も桜奈も聞き入っていた。

『ワームホールって、タイムトンネルみたいな
イメージなんですけど、開く原因とかは
解明されてるんですか?』と真面目な顔で
尋ねる家康。
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