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また、恋してくれますか。

第18章 〜輪廻〜


『そう・・だったんだ・・
でも、しぃちゃんが開放されたって
言うんだから、きっと開放されたんだよね。
ある意味カッコいいけどね。
自分の気持ちを相手にぶつけるのは
勇気いるもん・・・』

テーブルに伸びたまま
『まぁ、勢い余ってだけどね・・・
それに、後悔してるのか、してないのかすら
今は分かんなくて・・・開放されたけど
抜け殻みたいな心境よ。自分の中の
キラキラした部分が、ごっそり抜け落ちて
ポッカリ穴が空いたみたいな・・・
嫌だ、このまま枯れてったらどうしよう!』

『高校生のセリフじゃないよね、それ。』と
呆れ顔の桜奈だったが

『すぐには、誰かに恋云々にはならないかも
知れないけど、ほら、命短かし恋せよ乙女が
心情なんでしょ?青春は短いんでしょ?
しぃちゃんがいつも言ってるセリフじゃない?
今こそ、実践の好機じゃない?』とクスッと
笑った。

『そうだよね!』とガバッと起き上がると
『そうだよ!実践あるのみだよ!
やっとケリがついたんだから、エア彼は
幻だって分かったんだしね!』と
桜奈をみて、力強く頷く詩織。

と一旦は盛り上がったが
『でもな〜』とまたテーブルにフニャフニャと
倒れ込む詩織。

『昨日の今日だもん。すぐに切り替えてなんて
できないだろうけど、ゆっくり整理していけば
いいと思う。私も、夏休み終わる頃には
しぃちゃんの今の気持ちが痛いほど
分かる立場になるしね!』と寂しげに笑う桜奈。

『桜奈・・・よし!じゃ二人で
やけ食いツアー企画しないとね!』と
から元気を見せる詩織だった。
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