第15章 〜再会〜
バイト先についた桜奈。
仕事の制服に着替えて
スタッフルームにある
タイムカードを押しに行くと政宗が
休憩していた。
『おはようございます』
『おぅ、おはよう桜奈。
今日も宜しくなー!』と政宗。
『はい!今日も宜しくお願いします』
とニコッする桜奈。
『相変わらずの、桜奈スマイルだねー
今日も可愛くて、客増えるねぇ。
商売繁盛で助かるよ』とニヤッとする政宗。
『いやいや、政宗さんのその営業トークの
賜物ですよ!しぃちゃんが言ってましたよ。
女性を喜ばせる天性の話術だって。
イケメンで、天性の話術なら
大体の女性はイチコロだろうって。』
クスクスと笑う桜奈。
『詩織のやつ、また人を女たらしみたいに
言いやがって!俺、結構一途な男だと
思うけどなー。イチコロ言うわりに
狙ってる女の子は落とせてないけど
それって、どうなの?
と言うわけで、いつから俺の
彼女になってくれんの桜奈。』と
仕事に行こうとする桜奈の
行く手を、阻むように壁ドンし
桜奈に迫る政宗。
桜奈は、スルッと政宗の腕の下を
潜り抜け
『はい、はい、今日も、営業トークは
舌好調ですね!政宗さん目当てのお客さんで
忙しくなりそうですねぇ〜。
私も可愛いって社交辞令頂いたので
テンション上がりました!
今日も頑張ります!』と
ニッコリしながら、ホールへと
向かう桜奈。
後ろ姿を見送りながら
『あーあ、相変わらずツレないねぇ』
と、ふっと笑う政宗だった。