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また、恋してくれますか。

第13章 〜真実〜


『子供心に、そのママの悲しそうな顔を
見てると、私まで悲しくてなってきて・・・
ホットケーキは凄く美味しくて私は嬉しいのに
なんでママは悲しそうな顔するんだろう?って
どうしたら、悲しくなくなるのかなって。
それで考えたんです。
もしかしたらママもこんなに美味しいから
食べたいのかなって。
幼稚園くらいの時だから、それくらいしか
思いつかなかくて・・・

それで、ママも食べたい?桜奈のを
あげるから、お口あーんしてって
さっきの家康さんみたいに食べてもらったら
涙目になりながら凄く嬉しそうな顔
して、ありがとう!とっても美味しい!
って言ってくれて。

ほんの一口しかあげてないのに
こんなにも喜んでもらえるなんて
おやつって凄い!甘くて美味しいものは
人をニコニコにするんだ!って
子供心に感動したんです。

それからは、おやつのたびにママに
一口あーんするのが、習慣みたいに
なってました。ママが喜んで、笑ってくれる顔が
見たくて。ママが笑うと、私も嬉しい。
元気がない時でも、甘いおやを食べれば
元気になれる。
私の中にそう刷り込まれたんでしょうね。

今、思えば、おやつを食べる私の姿に
突然いなくなった、お姉ちゃんの小さい頃を
重ねて見てたんだろうなって思います。
だから、あんなに悲くて、切ない顔をして
お姉ちゃんを、ずっと心配して
たんだろうなって・・・』
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