第2章 〜会いたい〜
店に入り、注文をすませると
入店前の桜奈を見ていた詩織は
『でも、そんなに気になるんだねー
あの時、すれ違っただけの人のこと。
そんなイケメンなら、私のイケメンアンテナ
が感知してもおかしくないのに
全然気づかなかったなー?』
と、イケメン大好きの詩織は不思議がった。
『うん。私も不思議なんだ。
カッコいいとか、素敵とか、そんな
感覚じゃなかったんだよね。
とにかく、ずっとずっと探してた人に
やっと会えた!見つけた!って感覚でさ・・
そしたら、どうしても、また会いたくて』と
桜奈は、残念そうな顔をした。
桜奈のその表情を見た詩織は
『だから!それが不思議なのよ。
普段、家康以外の男に興味の『き』の字も
一切の隙さえ見せない桜奈が
これだけ、拘る事が!
もしかして運命?運命ならまた
きっと会えるかもよ!』と目を
キラキラさせた。