第13章 〜真実〜
『彼?付き合う?何処へですか?』
(あれ?明日は、ケーキバイキング
一緒に付き合ってくれるんじゃ?彼って誰?
なんの話?)全く、ピンッとこない桜奈。
(はっ?何とぼけてんの)と顔を見たが
全然、分かってないふうな表情で
首を傾げる桜奈に
(ああ、そうだった。この人は
びっくりするほどのど天然だった。)
と頭を、抱えると
『いや、だからね、昼に告白してくれた彼が
これから、あんたの彼氏になるんでしょ?』
(こう言えば通じるのか?・・・)
と、思った家康だったが、桜奈は
想像以上にキョトンとした顔をみせた。
(ん?岩田君に確かに告白はされたけど・・
でも、友達のままだし・・・彼氏になる?誰の?
Σはっ?もしかして、家康さん何か
誤解してる!?)
桜奈は、家康が何を言わんと
しているかの意味が、やっと分かり
『えーっ!!ち、違います!
何か誤解してませんか?
私、岩田君と交際予定はないですよ!
ちゃんと、お、お断りしたんで!』と
キッパリ。
(そっか、そう思われてだんだ・・)
『あっ、そうなんだ』(断ったんだ・・・)
素っ気なく、返事をした家康は微かに安堵し
ている自分に気づいた。
でもそれより、桜奈の言い回しが
じわじわと笑えてきて、ぷっと吹き出した。
(交際って・・まじめかっ!?久々聞いた。
付き合うじゃ、通じないの?
でも、前に政宗を紹介するから付き合えば
って言ったら、その付き合うは意味通りに
解釈してたよな・・・その後、天然の
斜め上の解釈に驚かされたけど・・・)
と思いクスクス笑う家康に、また何がおかしくて
笑っているのか全然分からない桜奈。
(な、何か、可笑しなこと言ったの私??)