第13章 〜真実〜
一方で、桜奈と光成。
『はっー、凄く美味しかった!
やっぱり何度食べても、美味しい』
相変わらず、パンケーキに大満足の
桜奈。
『うん、僕も。美味しいものとかには
疎いけど、ここのはまた食べに来たい』
と、光成も満足していた。
『気にいってくれたなら良かった。
オススメした甲斐がありました』と
ニコニコの桜奈。
『うん。また来ようと思う。
今度は、上杉さん一押しのパンケーキも
食べてみたいし』
『うん!これが一押しなんだけど
でも、男子一人でパンケーキは
勇気がいるんじゃ・・・』と心配する桜奈。
(家康さんなら、絶対あり得ないね!
まっ、もともと甘いもの苦手だけど)
『えっ?どうして?美味しいんでしょ?』
と光成。
桜奈は、一人で店に入り
本を片手に、パンケーキを頬張る光成と
それを見つめる周りの視線のギャップを
想像したのに、光成はそんなことを
全く気にしないのかと思うと
可笑しくなった。
『ふふっ、岩田君、マイペースだよね!』
とクスクスする桜奈。
『えっ、何か、おかしいこと
いったかな?』とキョトンとする光成。
『だって、岩田君と本とコーヒーなら
凄く絵になるけど、岩田君と本とパンケーキは
なんか凄く可愛いかも。男の人って
スイーツ好きでも、堂々と店に入って
食べてるのが恥ずかしいって思う人が
多そうなのに、岩田君は全然気に
しないんだと思ったら・・なんか・・』と
ウケたように笑う桜奈。