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また、恋してくれますか。

第13章 〜真実〜


しかし、戻ってきた家康はもはや
お通夜状態で、不機嫌さは悪化していた。

席についた家康に前のめりで
早速、質問する小夏。

『偵察に行ったんじゃないの?
様子見るだけじゃ、飽きたらず
彼女に声かけてたよね?』と
急かす様に聞いたが

キッと小夏を睨むと、すぐにイライラした
口調で『小夏のおかげで、いいもの見れたよ』
と、ため息をついた。

『何?いいものって』と
言葉と態度が噛み合わない家康に
小夏は、少しだけ嫌な予感がした。

『告白されてた・・・』と
苦し気な顔で絞り出す様に話す家康。

『あっ、そ、そうなんだ・・・
(マジですか?タイミング悪すぎ!)
でも、付き合うかどうかなんて
まだ、分かんないじゃない!』と
フォローしたつもりだったが

『いいんだよ!これで!
そもそも、俺と彼女は同居人。
ただそれだけで、引越しが終われば
もうすぐ、関係なくなるんだし。
小夏が彼女との関係をそんなに気にするなら
引越し早めるよ。

それに俺は、小夏にも伯父さんにも
伯母さんにも約束したんだから。
俺が小夏を幸せにするって。
小夏がどう思っていようと、その約束は
果たすし、俺は結婚やめるつもり
なんてないから』とむきになる家康。

そんな家康を見て
(ほんと、バカだねぇ。そんなにむきに
なって関係ないを連呼する時点で
彼女が好きですって
告白してるようなもんじゃない。
私が彼女に焼きもちでもやいてると
思ってんのかしら?
そう言うことじゃないんだけどなー。

家康が、私の幸せ願ってくれるように
私だって、家康の幸せ願ってるんだよ
分かってんの?この天邪鬼め!)

『分かったわ』と言うと
切な気な表情で小夏は家康を見つめた。
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