第25章 Codename
「新入りのお守りをしろとジンに言われてな
何してる、入ってこい」
半開きのドアを押して中に入る
「はじめまして、あなたが新入りですか?
僕はバーボンです、よろしく」
手を差し出されたので握手をする
「どうも、
名前はまだないから好きに呼んでくれ」
「コードネームが貰えるのように頑張ってください」
「自己紹介はすんだのか?バーボン、行くぞ
お前はどうする?ついてくるか?」
「もちろん」
ついて行くといっても今回はただの取引らしく
シボレーの中で待っていろとの事だった
悪さをしている大富豪や会社を脅して口止め料として金を奪う
裏の世界…
そんな所に身を置かねばならない事に一種の恐怖を覚える
失敗すれば"死"
のことも巻き込んでいるのだから失敗はできない
もう一度肝に銘じる
数分後2人は何やら言い争いをしながら戻ってきた
「ど、どうした?」
「こいつが俺の事が気に入らんらしくて、いろいろ細かい事で突っかかってくる」
「ライが、あんなふうに取引相手を脅すからでしょう」
ぷっと吹き出してしまったら、ギロリといっぺんに2人から睨まれる
「悪い…」
ことある事にぶつかり合う2人
ライはバーボンの事を鬱陶しいそうにあしらっているし
バーボンはライのやることなすことが気に入らないって感じだ
2人の喧嘩の仲裁をするのが日課になっていた
ライと2人で組んで狙撃することになった
「足と腕どちらがいい?」
驚いた…殺すんではなくて動きを封じると言う
動けなくなった所をバーボンが回収して尋問すると言う
「じゃぁ、腕」
「任せたぞ」
「後5秒後だ」
「了解」
ライフルの引き金を引いた
対象が崩れ落ちる
「いい腕だ」
「ライこそ、すげーなお前」
「幹部に推薦して欲しいか?」
「そりゃ…」
「任せておけ」
ライは口角をあげて笑った
数ヶ月後、俺はスコッチとコードネームを貰った
「スコッチ、改めてよろしくお願いします」
「バーボン、ライよろしく」
3人で組まされる事が以前よりも多くなった
そろそろか…
もう発信機も盗聴器も仕掛けられることは少くなった
バーボンからの合図を静かに待っていた