第24章 practice *
ソファーに組み敷かれて虚ろな視界に陣平さんが見えた
ユラユラと腰が動き出す
「あっ、まっ、て…いま……まだ……」
「待てないって言っただろ?」
ズンと衝撃が奥まで届く
だんだんと律動が激しくなってまたすぐに達してしまいそうだ
私の顔の横に肘をついて、首筋を舐めあげられた
もう喘ぐ事しかできない
「……」
切なそうな声で名前を呼ばれる
答えるように陣平さんの首に腕を回す
ギュッっときつく抱きしめられて体が密着する
ナカで陣平さんの欲が弾けるのを感じた
まだお互いに荒い息遣いで、陣平さんの熱と重さが心地いい
しばらくそのまま抱き合っていた
力が抜けてしまった私の身なりを整えてくれる陣平さん
まだ起き上がれない私の頭を撫でた
「大丈夫か?」
「ん…」
「無茶だけはするな…」
「うん…」
「たまには顔見せろよ」
「うん…」
前髪をサラリと撫でられおでこにキスが落ちてくる
「が、頑張れるようにおまじないだ」
「ありがと…」
寝室に連れて行ってくれて2人でベットに潜り込む
「今日だけ、一緒に眠りたい」
腕枕をされて陣平さんの体温を近くに感じながら眠りにつく
朝起きたら、スヤスヤ眠る陣平さんの頬を撫でると手が重なった
「起きてたの?」
「今、起きた、おはよ」
「おはよう」
「あーぁ、やっぱり公安なんかに行かせたくねーな」
「もう決まったことだよ」
「わかってるって」
恋人じゃないのに恋人みたいな会話をする
体の関係はあるけど、付き合ってはいない…
陣平さんに抱かれるのもキスされるのも嫌じゃなかった
むしろ望んでいた
陣平さんは昨夜私の事をずるい女って言ったけど、本当にそう思う
ごめんなさい、優しさに漬け込んでごめんなさい
心の中でたくさんたくさん陣平さんに謝った