第2章 Puppy love
「ごめんね、ヒロくんが来てくれて助かった」
少し前にも同じ相手から告白されたらしい
断ったのにまただったから正直参っていたみたいだ
「モテるんだな、は…」
「好きな人に好かれないとモテてても仕方ない」
「おっ、いるのか?好きなやつ」
「ヒロくんには言わない」
まぁ、そうだよな…聞いてもわかんないし
俺は話題を変えた
「どうだ弓道、楽しいか?」
「うん、楽しい!」
パァっといきなり笑顔になったの笑顔に一瞬ドキリとした
「でも、もうちょっと筋力つけなさいって言われちゃった」
今度は落ち込んでいる
コロコロ表情が変わるからと一緒にいると飽きなくて楽しい
「零くんは?元気?」
「元気にやってるよ、あいつのバイト先に行ってみるか?奢ってやるぞ」
「ほんと?行きたい行きたい」
ゼロのバイト先は喫茶店で後に潜入捜査としてポアロのウエイターになるのだが、ここでのバイトの経験が役立つなんてこの時は誰も思っていない
「ちわー、ゼロ
珍しいお客さん連れてきたぞ」
「か、久しぶりだな」
「零くん、エプロンしてるー」
何がそんなにおかしいのかゼロの姿を見て爆笑している
「そんなに笑うならにはサービスしてやらないぞ」
「ごめん、ごめん…妙に似合ってるから」
ゼロのオススメの料理を食べてを送っていく
はこの喫茶店が気に入ったようでよく顔を出すようになった
マスターにも気に入られて高校生になったらバイトしないかと誘われていた
自分のバイトが終わり小腹がすいたので喫茶店に立ち寄るとが教科書を広げて難しい顔をしていた
「テスト勉強?」
「話しかけないで、今一生懸命考えてるんだから」
「そう難しく考えなくてもここをこうすれば?」
「そっか、なるほど…」
時々のテスト勉強に俺とゼロで付き合うようになった
彼女からデートに誘われた
「ごめん、その日先約がある」
ムッとされて誰と?と聞かれたことに素直に答えたら泣かれてしまった
「最近あの子ばっかり…おかしいよ、兄弟じゃないのにいつもあの子の事気にかけてる
もう、いいっ、さよなら…」