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[名探偵コナン]I treasure you

第92章 Haro


帰りも走って帰ると、マンションの前にヒロくんがいた


「ヒロくん、どうしたの?」
「に話しあって…ここまで来たのはいいけど、迷ってた」

「あの…嫌じゃなかったらうち来る?
出勤しなきゃいけないし、シャワー浴びたいし…」

「じゃぁ…夜、時間ちょうだい…」
「わかった」
「遅刻するなよ…」
「うん」

「じゃ、お先に失礼します」

「用事か?」

「ヒロくんと約束してて…今日は帰るね」

陣平さんはちょっとムッとした


定時なんてあってないようなものだけど、もう18時を大きく回ってて、きっと待たせちゃったよなと思いつつ、待ち合わせのカフェにやってきた


「ごめんなさい、ヒロくん…」

「そんな慌てなくても良かったのに」

息を切らしている私をヒロくんは笑顔で見つめてくる

「何飲む?」
「ミルクティー」

好きだよな、ほんととニコニコしてる

研二さんがヒロくんは怒ってないって言ってたのはホントみたい

「あのさ、謝りたかったんだ」
「なにを?ヒロくん、謝るようなことなにも…」

難しい顔して唸ってるヒロくんをジッと見つめた

「俺の負けだよ…」

「にらめっこでも、してたっけ?」

「ふっ、はは…ほんと適わねぇ…」

「なにー?わかんないよ」


泣き笑いしているヒロくんをテーブルに両肘をついて眺めた


「自分勝手だなって反省したんだ…
その、いきなり抱きたいと思ってるなんて、言われてビックリしたろ?」

抱きたいの言葉、そこだけ小さくなってヒロくんが恥ずかしがってるのが分かった

「ヒロくんの言う通りだよ
私も軽率だった…ごめんなさい」

「怒ってねぇの?」
「怒ってたのヒロくんでしょ?」


私たちはお互いの顔を見合わせて、ププッと笑った

悪かったなと思った所をすぐにごめんと言えるヒロくんは凄いと思う

ヒロくんがきっかけくれなかったら、私はメソメソ泣いて、研二さんに甘えてしまってただろう

そんな風になりたくなかった

「を好きな気持ちは変わらない
だけど、このまま、なぁなぁにもなりたくなかった
なーんか、焦ってたんだよな、俺」

「私が、答え出せてないから…」


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