第83章 mafia
「よくもまぁ、こう知った顔ばかりになったな…」
松田さんが苦笑いをする
「その方がやりやすいじゃん、また陣平ちゃんと組めるなんて、こんな嬉しいことはないよ」
諸伏さんがリーダーとなって、役割を降ってくれた
「まず、聞き込みに行こうか
俺はみんなが集めた情報をまとめるから、どんどん報告よろしくお願いします
萩原達は、新種の爆弾らしいからな…見つけたら直ぐに解体できるように、シュミレーション頼むよ
いつでも出動できるようにしといてくれ」
諸伏さんはそういうことが得意らしい
私とキャメルさん
ジョディさんと松田さんに別れて聞き込みをしに行く
「運転は私がしますよ」
ジョディさんがキャメルさんに任せて大丈夫と言うので運転はお願いした
早速松田さんから無線が入る
怪しいビルを見つけたと、キャメルさんが急いで現場に向かう
「こっちだ」
このビルの管理会社は、取り壊そうとしていたらしいが、なんの価値もないビルを高値で買いに来た外国人がいるとの情報を2人が持ってきた
「諸伏は、人がいないか一応確認してくるようにって言ってたぞ」
合流した私たちは本来の相棒と、共にビルへ入ってみた
FBIは裏口から、私たちは正面から
ホルスターに入れた拳銃が重たく感じる
下から順に1部屋1部屋確認していく
「ここもいないですね…」
「だか、人がいた痕跡はあるんだ」
埃っぽい床に真新しい足跡…
「革靴ですかね?」
「だろうな…」
一通り確認して足跡以外何も無かったことを諸伏さんに報告した
「まぁ、初日はこんなもんか…」
「長丁場になりそうですね
ボスの顔も背格好もわからないんだもん…」
「分かっているぞ」と無線から聞こえてきたのは赤井さんの声
「どういうことだよ」
松田さんが怒鳴りつける
赤井さん曰く組織にいた頃、一度取引をしたことがあるそうだ
「写真は入手出来なかったが、俺は顔を知っている」
赤井さんも表立っては動けないから、手伝わせてくれと言ってきた
「は特に気をつけろ…あいつは日本人の女が好みだったはずだ
気に入った女は何としてでも手に入れようとするだろうからな」