第55章 fake
そんな中、に任務のメールがはいってきた
そのメールを読んではげんなりしていた
「どうした?」
「これ、どうしても行かなきゃダメなのかな…」
向けられた画面には、キャバクラに潜入して違法薬物の取引がないか探れとのお達しだった
その店はお触りOKな店で有名だった
「気が進まない…」
「拒否してもいいんだぞ」
「でも、私がそうしたら、誰か別の女の子が行かされるんでしょ?そんなの可愛そうだよ」
らしいが…が知らない男達にいいようにされるかと思うと…
「俺が客として潜り込もうか?」
「えー?それもなんかやだ…触られるも、他の女の子がついて、ヒロくんが触ってるの見るのも…」
「触んねぇよっ!」
ぎゃいぎゃい言い合いをしていると赤井が口を開く
「出来れば、諸伏は行かない方がいい
組織の息がかかった連中もこの店には出入りしている
お前の顔を知ってる奴もいるだろう」
「どうすれば…」
「私が行きましょう」
沖矢の声で赤井が言う
「え?」「は?」
「私が行ってさんを指名し続ければいい」
「触るなよ…」
「フリぐらいはしないと怪しまれます」
は赤井も嫌だと言っていたけど、それしか方法はないとキッパリ言われて落胆していた
「いいか、赤井
絶対、触るな、キスするな」
「善処します」
ニヤリと笑う沖矢の顔が憎たらしい
ゼロの気持ちがよくわかった
「いつから潜入するのですか?」
「今から面接行ってこいって…」
はぁ…とため息を漏らすの頭をポンと撫でると嫌だと言う目で訴えられた
「頑張ったら、ご褒美やるよ
何がいい?」
「いらない…そんな子供みたいに餌で釣らないでよ
仕事だもんきっちりやるよ」
そう言うのがわかっていてわざと子供みたいに扱った
顔が凛と引き締まった
「彼女の心配は無用のようですね」
「そう、だな…」
心配だよ、はこんなことするために警察官になったのか?違うだろ?
でも、そんな事は言葉には出せない
言ってもきっとを困らせる
メイクをし終えたを工藤邸から見送った
もう一度赤井に念押しをして赤井の事も見送る
ここに帰ってくるはずの2人をモンモンとしながら待つことにした